おひつじ座の由来金の毛の羊
おひつじ座は、プリクソスとヘレの兄妹を背に乗せて空を飛んだ、金の毛の羊だと伝えられます。
いけにえにされかけた兄妹
ボイオティアの王アタマスには、ネペレとの間にプリクソスとヘレがいました。後の妻イノは 2 人を憎み、女たちに種の麦を炒らせます。まいても芽が出ず、作物がとれなくなりました。〔ビブリオテーケー 1.9.1〕
アタマスがデルポイへ使いを出すと、イノは使いに「プリクソスをゼウスにささげれば実りがもどる」と言わせました。プリクソスが祭壇に連れて行かれたとき、母ネペレが 2 人をさらい、ヘルメスからもらった金の毛の羊をあたえます。〔ビブリオテーケー 1.9.1〕
ヘレの海
羊は 2 人を乗せて陸と海を越えました。けれどもシゲイオンとケルソネソスの間の海でヘレがすべり落ちておぼれ、その海はヘレスポントス(ヘレの海)と呼ばれるようになります。〔ビブリオテーケー 1.9.1〕
プリクソスはコルキスの王アイエテスに迎えられました。羊はゼウスにささげられ、金の毛皮はアイエテスがアレスの森の樫の木に打ちつけました。のちにイアソンが、この毛皮を取りに行くことになります。〔ビブリオテーケー 1.9.1, 1.9.16〕
『祭暦』の話
『祭暦』では、神託は兄妹 2 人の死を求めたことになっています。空をただよっていた母が 2 人を見つけ、雲を連れて町に降りてさらいました。ヘレは弱い左手で角をつかんでいて落ち、兄は手をのばしましたが届きません。岸に着いた羊は星座になり、金の毛皮はコルキスの宮殿へ届いた、と書きます。〔祭暦 3.851–876〕
星空で見る
星の並びと見ごろは星座図鑑に、話は原典の英訳に、と分けて置いています。
出てくる人と神
名前を押すと、系図でその親と子をたどれます。
原典: ヘシオドス・アポロドーロス・オウィディウス・アラトスの著作権の切れた英訳(版と訳者は下の「原典と版」)。最終確認日 2026-10-02。言い伝えは本によって違います。このページは、下の版で確かめられたことだけを書いた要約です。
原典と版
- アポロドーロス『ビブリオテーケー』: Sir James George Frazer 訳 “Apollodorus, The Library”(Loeb Classical Library 121・122, 1921)。「E」は摘要。Theoi Classical Texts Library(Frazer 訳の本文)
- オウィディウス『祭暦』: Henry T. Riley 訳 “The Fasti, Tristia, Pontic Epistles, Ibis, and Halieuticon of Ovid”(H. G. Bohn, 1851)。行はラテン語原文の行。Internet Archive(1851 年版のスキャン)
最終確認日 2026-10-02。