かんむり座の由来アリアドネの冠
かんむり座は、ディオニュソスがアリアドネのために天に置いた冠です。アラトスとオウィディウスがそろって伝えています。
迷宮と糸
クレタの王ミノスは、ダイダロスに迷路のような住まいを造らせ、牛と若者の 2 つの姿をもつ怪物を閉じこめました。アテナイから送られた若者の中にいたテセウスは、王の娘アリアドネの糸をたどって迷宮から出て、アリアドネを連れて船出します。けれども着いたディアの島に、アリアドネを置き去りにしました。〔変身物語 8.152–176〕
アポロドーロスでは、迷宮の出口をダイダロスから聞いたのはアリアドネで、2 人が着いたナクソスでディオニュソスがアリアドネを連れ去ります。〔ビブリオテーケー E.1.8–9〕
空へ投げた冠
嘆くアリアドネをディオニュソス(オウィディウスはリベルと呼ぶ)が抱きとめ、名が星として長く残るように、頭の冠を取って天に投げました。冠は飛ぶうちに宝石が火に変わり、冠の形のまま、ひざをつく男の星座と蛇を持つ男の星座の間におさまりました。〔変身物語 8.176–182〕
アラトスも、ディオニュソスが死んだアリアドネの記念に置いた冠だと書きます。〔パイノメナ 71–73〕
一方ヘシオドスは、ディオニュソスがアリアドネを妻にし、ゼウスが彼女を不死にしたと書いています。〔神統記 947–949〕
星空で見る
星の並びと見ごろは星座図鑑に、話は原典の英訳に、と分けて置いています。
出てくる人と神
名前を押すと、系図でその親と子をたどれます。
原典: ヘシオドス・アポロドーロス・オウィディウス・アラトスの著作権の切れた英訳(版と訳者は下の「原典と版」)。最終確認日 2026-10-02。言い伝えは本によって違います。このページは、下の版で確かめられたことだけを書いた要約です。
原典と版
- オウィディウス『変身物語』: Henry T. Riley 訳 “The Metamorphoses of Ovid”(H. G. Bohn, 1851)。行はラテン語原文の行。Project Gutenberg #21765(1〜7 巻)・#26073(8〜15 巻)
- アポロドーロス『ビブリオテーケー』: Sir James George Frazer 訳 “Apollodorus, The Library”(Loeb Classical Library 121・122, 1921)。「E」は摘要。Theoi Classical Texts Library(Frazer 訳の本文)
- アラトス『パイノメナ』: A. W. Mair・G. R. Mair 訳 “Callimachus, Lycophron, Aratus”(Loeb Classical Library 129, 1921)。Theoi Classical Texts Library(Mair 訳の本文)
- ヘシオドス『神統記』: Hugh G. Evelyn-White 訳 “Hesiod, the Homeric Hymns, and Homerica”(Loeb Classical Library 57, 1914。行番号は訳書の区切り)。Project Gutenberg #348
最終確認日 2026-10-02。