へびつかい座の由来死者を生き返らせた医者
オウィディウスは、へびつかい座を、2 匹の蛇を手に巻いた若者アスクレピオスの星として書いています。
医術の名人
アポロドーロスによると、アスクレピオスはアポロンとコロニスの子です。コロニスがイスキュスと通じたと聞いたアポロンは、知らせたカラスを白から黒に変え、コロニスを殺しました。けれども燃える火の中から子を取り出し、ケイロンに預けます。ケイロンは医術と狩りを教えました。〔ビブリオテーケー 3.10.3〕
名医になったアスクレピオスは、アテナからもらったゴルゴンの血を使い、右側の血管の血で死者を生き返らせました。ゼウスは、人が医術を身につけて助け合うことを恐れ、雷で打ちます。怒ったアポロンは、雷を作ったキュクロプスたちを殺しました。〔ビブリオテーケー 3.10.3–4〕
『祭暦』の話
『祭暦』では、テセウスの息子ヒッポリュトスが馬車から投げ出されて死んだとき、アスクレピオスは薬草と 3 度のまじないで彼を生き返らせます。冥府の王(クリュメノス)と運命の女神クロトが怒り、ゼウスは雷で打ちました。〔祭暦 6.733–760〕
オウィディウスは、祖父の武器に打たれた若者が、2 匹の蛇を巻いた手をのばして昇ると書き、アポロンに「嘆くな。彼は神だ。ゼウスはあなたのために、自分が禁じたことをしている」と語りかけます。〔祭暦 6.733–762〕
アラトスの描く姿
アラトスは、へびつかいが両手で蛇をつかみ、両足でさそりを踏んでいる姿を描きます。だれの姿かは書いていません。〔パイノメナ 74–87〕
星空で見る
星の並びと見ごろは星座図鑑に、話は原典の英訳に、と分けて置いています。
出てくる人と神
名前を押すと、系図でその親と子をたどれます。
原典: ヘシオドス・アポロドーロス・オウィディウス・アラトスの著作権の切れた英訳(版と訳者は下の「原典と版」)。最終確認日 2026-10-02。言い伝えは本によって違います。このページは、下の版で確かめられたことだけを書いた要約です。
原典と版
- アポロドーロス『ビブリオテーケー』: Sir James George Frazer 訳 “Apollodorus, The Library”(Loeb Classical Library 121・122, 1921)。「E」は摘要。Theoi Classical Texts Library(Frazer 訳の本文)
- オウィディウス『祭暦』: Henry T. Riley 訳 “The Fasti, Tristia, Pontic Epistles, Ibis, and Halieuticon of Ovid”(H. G. Bohn, 1851)。行はラテン語原文の行。Internet Archive(1851 年版のスキャン)
- アラトス『パイノメナ』: A. W. Mair・G. R. Mair 訳 “Callimachus, Lycophron, Aratus”(Loeb Classical Library 129, 1921)。Theoi Classical Texts Library(Mair 訳の本文)
最終確認日 2026-10-02。