オリオン座とさそり座の由来狩人とサソリ
さそり座が東から昇るとオリオン座は西へ沈む——この結びつきは、アラトスがすでに書いています。オリオンとサソリの話は本によって筋がちがいます。
アラトスの話
キオス島で、オリオンは王オイノピオンのために棍棒で獣を狩っていました。そのときアルテミスの衣に手をかけたため、女神は島の丘を裂いてサソリを出し、サソリはオリオンを刺して殺しました。だからサソリが東から昇ると、オリオンは西の端へ逃げる、と人は言う、と書きます。〔パイノメナ 634–646〕
アラトスは、おおいぬ座をオリオンの背のうしろに立つ見張りの犬として描いています。〔パイノメナ 326–337〕
オウィディウスの話
年老いたヒュリエウスは、旅をしていたゼウスとポセイドン、ヘルメスを小さな家に招き、たった 1 頭の牛をふるまいます。望みを聞かれ、妻を亡くしたヒュリエウスは「妻はもうめとらないが、子がほしい」と答えました。神々の力で生まれた子がオリオンです。〔祭暦 5.493–536〕
大きく育ったオリオンはアルテミスのお供になりましたが、「勝てない獣はいない」と口にしたため、大地がサソリを送りました。サソリが女神レトに爪をかけようとしたとき、オリオンが立ちはだかります。レトはオリオンを輝く星々の中に加えました。〔祭暦 5.537–544〕
アポロドーロスの話
アポロドーロスは、オリオンを大地から生まれた大男とも、ポセイドンとエウリュアレの子とも書きます。ポセイドンから海をまたいで歩く力をもらいました。キオスの王オイノピオンの娘メロペに求婚したとき、酒に酔わされて目をつぶされます。けれどもヘパイストスの鍛冶場の少年を肩に乗せて日の出の方へ行き、日の光で目が治りました。〔ビブリオテーケー 1.4.3〕
最期については、アルテミスに円盤投げを挑んだためとも、オピスに乱暴しようとしてアルテミスに射られたとも書きます。ここにサソリは出てきません。〔ビブリオテーケー 1.4.5〕
星空で見る
星の並びと見ごろは星座図鑑に、話は原典の英訳に、と分けて置いています。
出てくる人と神
名前を押すと、系図でその親と子をたどれます。
原典: ヘシオドス・アポロドーロス・オウィディウス・アラトスの著作権の切れた英訳(版と訳者は下の「原典と版」)。最終確認日 2026-10-02。言い伝えは本によって違います。このページは、下の版で確かめられたことだけを書いた要約です。
原典と版
- アラトス『パイノメナ』: A. W. Mair・G. R. Mair 訳 “Callimachus, Lycophron, Aratus”(Loeb Classical Library 129, 1921)。Theoi Classical Texts Library(Mair 訳の本文)
- オウィディウス『祭暦』: Henry T. Riley 訳 “The Fasti, Tristia, Pontic Epistles, Ibis, and Halieuticon of Ovid”(H. G. Bohn, 1851)。行はラテン語原文の行。Internet Archive(1851 年版のスキャン)
- アポロドーロス『ビブリオテーケー』: Sir James George Frazer 訳 “Apollodorus, The Library”(Loeb Classical Library 121・122, 1921)。「E」は摘要。Theoi Classical Texts Library(Frazer 訳の本文)
最終確認日 2026-10-02。